2024/1/2 作成
原子の構造
物を最大まで細かくすると、原子が残る。原子というのはそれ分割できない粒子である。それ以上分割できない粒子としてatomと名付けられたが、実際にはもっと細かく分割できることが知られている。
原子は、原子核と電子からできている。原子核は、さらに陽子と中性子からできている。陽子はさらに、アップクォーク2個とダウンクォーク1個からできており、中性子はアップクォーク1個とダウンクォーク2個でできていることが知られている。電子は、学生の頃は原子核の周りに粒が回っているというイメージで描かれていたが、実際には雲となって原子核の周りを漂っているものである。その雲は広がって存在していて、観測するとある一点で発見されるという不思議な性質を持っている。これを粒子と波動の二重性と呼ぶ。
電子
電子は負の電荷を持っていて、陽子は正の電荷を持っている。陽子と電子が引き合うので、電子が原子核に引っ張られて、原子核の周囲に電子が回っているという構造になっている。電子は原子核の周りを決まった軌道で周っている。電子は波となって存在しているので、波長がぴったりと重なり合うようにしか周らないからだ。あるエネルギーを受けると、軌道がずれて光を発する励起状態になる。
原子核の陽子の数が増えると、それに応じて電子の個数も変わる。陽子が2個ならば、電子も2個になることで安定するのである。軌道には、K殻、L殻、M殻と存在して、K殻は2個、L殻は8個、M殻は18個入ることになる。電子は内側から順番に入り、外側にいくほどエネルギーが高くなっていく。エネルギーが低い原子ほど安定している。1つの軌道が埋まると安定するので、K殻の電子が1個空いていると、他の原子と結合して安定しようとする。原子と原子が繋がれば分子になり、分子の種類は知られているだけで600万種類以上ある。この分野は深いので、「化学」としてまとめられている。
原子の中で働く力
原子核の陽子と中性子は核力または強い力という力で引き寄せられてまとまっている。また、クォーク同士がまとめっているのも強い力によるものである。原子核と電子の間に働く力は、電磁気力である。原子核には弱い力も働いて、原子が崩壊することもある。強い力を司る粒子をグルーオン、弱い力を司る粒子をWボソン、Zボソン、電磁気力を司る粒子を光子という。質量を与える粒子はヒッグス粒子と呼ばれている。質量のある場所は空間が歪み重力が生じ、それをもたらしているのは重力子である。