2025/1/1 作成
最初のコード
前回の続きからやっていきます。前回は、次のコードを書きました。
#include <iostream>
int main()
{
std::cout << "Hello, world!\n";
return 0;
}
このコードの詳細な説明をします。
#includeというのは、プリプロセッサといって、main関数が実行される前に読み込まれるものです。この場合、読み込まれるファイル(ヘッダーファイル)はiostreamという標準入出力機能のあるファイルです。これにより、std::coutという命令が扱えるのです。
int main(){}とあるのがmain関数で、最初に実行される関数になります。main関数の処理の中身は{}で囲まれているところです。
std::coutというのは、画面に文字を出力するための命令で、<<の右にあるものを出力します。「"」で囲まれているものは文字列と呼ばれるもので、命令ではなくデータとして扱われます。\nはエスケープシーケンスで、改行を意味します。エスケープシーケンスは特殊な文字を表示するためのものであり、「\」から始まります。「\"」とすると「"」が文字として表示され、「\\」とすると「\」が表示されることになります。
「;」で終わっているものは文であり、1つの文が1つの命令に値します。プログラムは上から順番に実行されます。
return 0;というのはreturn文で、returnの後ろに関数に返すための値(戻り値)を書き、何も返さないならばreturnのみを書きます。return文がくればそこで関数を抜けることになります。このmain関数の型はintであり、整数を返します。0は正常終了であり、それ以外の値はエラーを返します。
コメント
コメントというのは開発者のための備忘録であり、後で何を書いたのかをわかりやすくするためのメモです。「//」の右側に文字を書けば、それはプログラムでは無視されるので、メモを残しておくことができます。
「/* */」を使えば、中に書いたものをコメントとすることができます。こちらは複数行にわたってコメントを残すことが可能です。
変数
変数というのは、値を格納ための箱です。変数は、型と一緒に宣言する必要があります。
型名 変数名;
例)
int main()
{
int count = 5;
std::cout << count << "\n";
return 0;
}
<結果>
5
型については次回やるので、変数名に関して学びましょう。
変数名は、
・アルファベット、数字、「_(アンダースコア)」を使うことができる
・アルファベットの大文字と小文字は区別される
・数字から始めることはできない
・C++で決められている予約語(int、if, forなど)は使えない
という規則があります。細かいことは抜きにして、「アルファベットで書く」「大文字と小文字は区別される」ということだけ覚えておきましょう。
例を見ると、count = 5となっています。これは、宣言と同時に初期化も行っています。「=」の右に書いたものを初期値といい、count変数に5を代入するという命令になります。このように、宣言と初期化を一緒にすることで、値の入れ忘れがないようにしましょう。ちなみに、intというのは、整数を宣言するときに使う整数型となっています。画面に変数や値を出力したいときは、変数や値をそのまま入れれば出力できます。この場合、countに5が入っているので、出力結果は5となります。
新しい用語がいくつも出てきたので、今回は短い内容にしました。次回は「変数と型」について学んでいきます。